名バトルを演じた中谷選手が今季4勝目!

2023年12月10日(日)に「e-DGMS by グランツーリスモ 2023 Series Rd.6」が開催され、M2 competition'08によるレースで、中谷選手が今季4勝目。ゲストドライバーの冨林勇佑選手との名バトルを演じた。

全6戦のe-DGMSもいよいよラウンドファイナル、戦いの舞台は「オートポリス・インターナショナル・レーシングコース」。
今回は、ゲストドライバーとして冨林勇佑選手に加え、普段は解説を務める岡田衛選手もドライバーとしてエントリー。
そして、「リアル」の世界からDGMS社員ドライバーの石井一輝選手も参戦。BMW&MINI Racing 2023のM2 CS Racing Seriesで最終戦勝利を収めた実力派だ。
上記3人加え、フルエントリーとなる12人が、最終戦の舞台でしのぎを削った。

予選、一番時計を叩き出したのは冨林選手だった。
「かなり準備した」そう語る冨林選手は、易々とトップタイムをマーク。
2番手には、今季すでに3勝を挙げる中谷選手、3番手にはe-DGMS初参戦となる「たつ」選手が食い込んだ。
ゲストドライバーの岡田選手は、うまくまとめることが出来ず5番手、初代グランツーリスモからプレイを重ねているという石井選手だったがハンドル型コントローラー初操作ということで、うまくアジャストできず、予選15番手に沈む。
リアルレースでは毎回表彰台へ上がる活躍を見せる実力派も、バーチャルの世界となるとまた勝手が違うようだ。

レース決勝、スタート直後。
ハイパワーはFRマシンなだけに、スタートに注目が集まった。
ポールスタートの冨林選手は、2速を使ってのスタートに出たが失敗。
後続の中谷選手、そしてたつ選手とのスリーワイドバトルが1コーナーで発生。
ホールショットは、イン側を制したたつ選手が手中に収めた。
その3台のバトルを観察していたのが岡田選手。4番手に付けて、チャンスを伺う。

レースがまもなく2周目に差し掛かろうかという所、ここまで全く雨が降っていないことにドライバー陣が気づく。
レギュレーション上、雨天のスタートとなるはずだったレースだったが、降水確率のいたずらで全く降ることは無かったのだ。こうなると、タイヤの摩耗が激しくなるため、各選手用意していた作戦と異なる走行を強いられることになる。
こうしたコンディションを味方につける選手と、そうでない選手がはっきりと分かれることになる。

レース5周目、トップを快走していたたつ選手がピットイン。
かなり燃料を消費していたことから、パワーの出る燃料マップで走行していたようだ。
1L/秒という給油時間が決められている今回のレース。
たつ選手はタイヤを交換し、19L給油してピットアウト。19秒を給油に捧げた。
「裏の1位」は再びハイペースでの走行を再開。そして、表の1位となった中谷選手、それに続く冨林選手を含めほとんどの選手がこの周でのピットストップを選択しない状況となる。

レース7周目、ほとんどの選手がピットストップを終えた中、走り続けている選手が2人。中谷選手と冨林選手だった。
レースを引っ張るこの2台、タイヤのライフはすでにゼロだが、燃料はギリギリ完走できる量を残していた。
つまり、この2台は最初からノーピットの作戦を取っていたのだった。
タイヤライフはゼロでも走ることができるグランツーリスモの特性を生かし、燃料をセーブすることによって実現できた戦略だった。
このレギュレーションの抜け穴を見つけ出していた2人に、トップ争いは完全に絞られたことになった。

この2台の戦い、ファイナルラップで決着がつくことになる。
ファイナルインしたメインストレート、じわりと差を縮めていた冨林選手が中谷選手に並ぶと、1コーナーのブレーキングで前に出た。

ワンチャンスをものにした冨林選手は、その後も逃げるように1周走り切り見事トップチェッカー。
前回レースの悔しさを晴らす力走となった。
前回レースについてはe-DGMS Rd.5のレースレポートを参考されたい

ゲストドライバーを除く中でトップとなったのは、冨林選手と名バトルを演じた中谷選手。
今シーズンは圧倒的となる4度目の勝利となった。
中谷選手には、後日記念品が贈呈される。

ところで、ゲストドライバーの岡田選手は6番手フィニッシュ。接触に泣いた形になった。
そして、石井選手は13番手フィニッシュ。
リアルドライバーとして活躍する腕利きの選手でも太刀打ちできない、e-DGMSのレベルの高さが証明された形になった。

DG motorsportによるe-DGMS by グランツーリスモ 2023 Series。
ラウンド6を持ちまして、今シーズンは終了となりました。
今シーズンもご参加いただき、そしてご視聴いただきましてありがとうございました。

配信の最後には、東京オートサロンでの開催も告知させていただきまして、今後、もっと多くのモータースポーツファンに、e-DGMSを届けることができるかと思います。
来シーズンもe-DGMSにご期待ください。