
練習の成果が実った「ゆきゅそ」選手がe-DGMS初勝利!
2025年7月13日(日)に「e-DGMS 2025 by グランツーリスモOpen Class Series Rd.2」が開催され、アバルト595 SS '70によるレースで、ゆきゅそ選手がe-DGMS初勝利を達成した。
先月開幕し、熱気の冷めやらぬ中ラウンド2を迎えたOpen Class Series。戦いの舞台はアメリカの実在コース「ウェザーテック・レースウェイ・ラグナ・セカ」。使用マシンは、「アバルト595 SS '70」と、e-DGMSでは初めての組み合わせだ。
今回のレースも14人のフルエントリー。初参戦の選手は、宮爺選手、アキティ選手、まふゆ選手の3人だった。
今回のレギュレーションは、非常にシンプルなもので、一言でいうならば「フルチューンで全開」。というのも、ホイールベースが短いこの車両は、非常に軽い車体重量も相まってピーキーで難易度も高い。そのため、レースの構成自体はシンプルにし、車を操る腕前で勝負してもらおうという狙いだ。
また、スリップストリームはe-DGMSでは初めてであろう「強い」に設定され、ローパワーな車種ながら積極的にオーバーテイクが狙えるレギュレーションとなった。
予選。設定された時間からして2回のアタックが許される展開。
1回目のアタックでは、2位以下にコンマ5秒以上の大差をつけてゆきゅそ選手が暫定トップタイムをマークした。そのままゆきゅそ選手が2回目のアタックに入り、セクターベストを積み重ねていたところで、なんとスピン車両へ追突してしまう。タイム更新は幻となった。
各選手、2回目のアタックでタイムを順調に更新し、一番時計を叩き出したのはふなさん選手。ゆきゅそ選手のタイムを0.001秒上回りポールポジションを獲得。紙一重の戦いとなった。
2番手には悔まれる結果となったゆきゅそ選手。3番手、4番手にはカズキ選手、宮爺選手が滑り込んだ。ともに初参戦の選手だ。

レース決勝、スタートの瞬間から大きな動きが。目の覚めるようなロケットスタートでゆきゅそ選手が簡単にトップに浮上。ホールショットをモノにした。
2番手以降はそのまま熾烈なバトルに発展。行き場のなくなった多くのマシンが、接触しながら2コーナー(ヘアピン)へと流れ込み、ポールスタートのふなさん選手が集団に飲み込まれる。
トップのゆきゅそ選手は、早くも逃げの体制に入った。

ゆきゅそ選手が独走状態を見せる中でのレース4週目。
スリップストリーム「強い」の設定を生かし、6番手から3番手まで着実に順位を上げてきたふなさん選手が、2番手を走行していた中谷選手を射程圏内に捉える。
中谷選手は、グングンと迫るふなさん選手のプレッシャーに耐え切れず、最終コーナーでオーバーシュート。ふなさん選手が2番手に浮上した。
スリップストリーム「強い」という条件は、ドライバーたちにとっては大きな武器であると同時に後続から強力なプレッシャー受ける「諸刃の剣」。e-DGMS初のスリップストリーム「強い」の設定は、レースに動きをもたらした。

ふなさん選手がファステストラップを更新しながら、必死の追い上げを見せるファイナルラップ。
ラグナ・セカは、コーナーに高さのあるカマボコ型の縁石が設置されていて、わずかなミスで、大きくコースアウトしてしまう可能性がある。
一切のミスが許されない中、トップのゆきゅそ選手はふなさん選手との間を保ちながら走っていた。鬼門であるコーナー「コークスクリュー」も安定して突破できているあたり、相当車のセッティングが決まっているようだ。

ゆきゅそ選手は、ファイナルラップも守りに出ることなく走行し、完璧な走りで見事トップチェッカー。e-DGMS初勝利を掴んだ。
ゆきゅそ選手は、今回のレースに向けて、指定車両「アバルト595 SS '70」を18台用意したという。セッティングがモノを言うe-DGMS。試行錯誤を重ね、練習の成果が実った勝利だ。2番手には、ファステストラップを獲得したふなさん選手。オープニングラップでのアクシデントが悔やまれる結果となった。
3位には初参戦の宮爺選手。ファイナルラップの最終コーナーで中谷選手をオーバーテイクし、初参加、初表彰台を獲得した。

初の指定車両、初の指定コース、そして初勝利と、初めてづくしとなったラウンド2。
毎戦初参戦の選手が登場してくれるe-DGMSは、シリーズポイント制ではないのでなかなか時間がとれない選手でも参加しやすい。新たな選手の参戦を心待ちにしている。
次戦Rd.3はサマーブレイクを挟み、9月21日(日)開催。
e-DGMS初のJEEPの車両で、初のダートコースでの開催となる。
まったく展開が読めない次戦。楽しみに戦いのときをお待ちいただきたい。