
雨を味方につけ、5ポジションアップの「ふなさん」選手が今季2勝目!
2024年10月14日(月・祝)に「e-DGMS 2024 by グランツーリスモRd.5」が開催され、ふなさん選手が5ポジションアップで今季2勝目をマークした。
Rd.5の使用コースは「富士スピードウェイ フルコース」。
マシンは「BMW M6 GT3 Endurance Model’16」。
ハイスピードなバトルを期待させる組み合わせとなった。
今ラウンドは「Team Studie CUP」とタイトルが冠された。
その名の通り、TeamStudieによりスポンサードされ、解説はTeam Studie代表兼監督の鈴木BOB康昭氏が務めた。
いつも解説を務める岡田衛氏が、今回はゲストドライバーとしてステアリングを握る。
今回のレギュレーションは、最高出力の上限と車両重量の下限が、マシン初期設定値に定められ、マシンの馬力を上げることも軽量化することもできないものとなった。
そして、レース中盤に必ず雨が降ることが予告されていた。

予選、燃料搭載量や時間の観点からワンアタックのみとなった。
多くの選手が、ハイパワーマシンが求める繊細なアクセルワークに苦戦し、スピンやトラクション不足に悩まされた。
その中で、トップタイムをマークしたのはRyun選手。1分34秒806と唯一の34秒台に入った。「スーパーGTならポールポジションですよ」と解説の鈴木氏も舌を巻いた。
35秒台には4台のマシンが滑り込んだ。しぶやーまん選手、POiSON選手、シュウジ選手、岡田衛氏となった。

レース決勝。
スタート直後の1コーナー「TGRコーナー」は、各社ともにスタートを成功させ、上位勢に順位の変動は見られなかった。ただ、実力は肉薄していてオープニングラップは、コース上至るところでサイドバイサイドのバトルが展開された。
それを物語るのが、2周目突入時、メインストレートで繰り広げられた「ファイブワイド」のバトル。
痺れるような接近戦で、各コーナーで順位が入れ替わるレースとなりそうだ。

鈴木氏がレースを観て「感動している」と話したM6ワンメイク。レースは3周目に入っていた。
Ryun選手と岡田氏によるトップ争い、そしてふなさん選手とPOISON17選手による3番手争い、5番手争いにも3台が絡む展開となっていた。
トップ争いは、Ryun選手が守備的な走りでトップの座をなんとか守るも、その間に3番手以下の選手がじわじわとその差を縮めてきていた。そして、富士スピードウェイの上空の雲が厚くなり始める…

レース4周目、このレースのターニングポイントが訪れる。10台のマシンが一気にピットレーンに流れ込んだ。
グランツーリスモの機能である「雨雲レーダー」で、雨雲が迫っていることを確認したからだ。
その中でステイアウトを選択したのは、ふなさん選手、InTEL選手、かい選手、ライオンハート選手の4選手。
そのほかの選手はインターミディエイトタイヤへの履き替え、雨が降るのを待っていた。

ステイアウト勢で先頭を走るふなさん選手がGRスープラコーナーに差し掛かったところで、コースに雨粒が落ちて来る。ピットロードまでコーナー残り2つという場面で降ってきた雨、ふなさん選手は丁寧な走りでピットインした。急いでタイヤを交換しコースに戻った位置は、Ryun選手よりも前。隊列の先頭で戦線復帰となった。予選6番手という結果だっただけに勝利のために「ギャンブル」に出たが、見事に賭けに勝った。

レース5周目、最終コーナー。
インサイドを小さく回ったRyun選手がふなさん選手を攻略し、トップに浮上。
Ryun選手が1周を守り切るも、6周目のホームストレートではふなさん選手がスリップストリームを使い、前に出る。その後1コーナーでは、ブレーキングでRyun選手がオーバーテイクするなど、2台が一進一退の攻防を繰り広げる。その間に3番手争いをしていたInTEL選手と岡田氏が詰め寄って来る。路面の水量が刻一刻と変わる難しいコンディションの中で、白熱のトップ争いは4台に絞られた。

ファイナルラップ、幾度とないオーバーテイクシーンがあった1コーナー「TGRコーナー」でアクシデントがあり、岡田氏は勝負権を失ってしまう。残ったふなさん選手、そしてInTEL選手とRyun選手だったが、Ryun選手はGRスープラコーナーでハーフスピン。そしてInTEL選手は最終コーナー立ち上がったとことでガス欠となってしまった。
このサバイバルを生き残ったのはふなさん選手だった。
タイヤ交換のギャンブルを成功させ、予選6番手から5ポジションアップでトップチェッカー。
見事今季2勝目を挙げた。