安定した強さを見せた中谷選手が開幕戦勝利!

2024年4月28日(日)に「e-DGMS 2024 by グランツーリスモRd.1」が開催され、BMW M2 competition’18によるレースで、中谷選手が開幕戦を制した。

東京オートサロンでの熱戦をはじめとし、進化と参加者の拡大を続ける「e-DGMS」が今年も開幕。今シーズンも全6戦が開かれる。
開幕戦の舞台は「富士スピードウェイ・レーシングコース」。
使用マシンは、「BMW M2 competition’08」で、e-DGMSではお馴染みの組み合わせ。
ダイワグループのリアルレーシングチーム「DGMS」が参加する、「BMW&MINI Racing.」のRd.1に、コースとマシンを合わせた形だ。
出走キャンセルもあり、今回のレースは12人が火花を散らした。

今回、使用マシン、コース、周回数以外のレギュレーションが、レース1時間前の公開となった。学生から社会人まで様々な選手が参加するe-DGMSにおいて、準備時間の平等性を担保するための措置だ。
選手たちは、短い時間の中でセットアップの最適解を探すこととなり、誰もが対応に苦戦を強いられていたようだった。

暗中模索の中の予選、トップタイムをマークしたのはkiyo選手。
昨年、Rd.5で総合2番手につけた実力派が、初優勝へ大きく近づいた。
2番手は、初参加の「EVO」選手。コンマ6秒遅れでフロントローに。
3番手には、昨シーズン4勝を挙げた絶対王者、中谷選手が食い込んだ。
予選タイムを見ると、選手ごとにあまり大きな開きはなかった。
今回のレギュレーションに対して、どの選手も最良に近いセットアップを見つけ出すことができていたという印象を受けた。

レース決勝、スタートに注目が集まった。
ポールスタートのkiyo選手は上手くスタート。2番手のEVO選手が出遅れ、4番手まで後退。3番手スタートの中谷選手が、これ以上ないスタートを決めて、kiyo選手とサイドバイサイド。ただ、イン側をうまく抑えたkiyo選手がホールショットを決めた。
後続も大きな接触はなかったものの、1コーナーはオーバーラン続出。
スタート直後のまたとないオーバーテイクチャンスに、どの選手にも焦りが垣間見えた。

レースが3周目に差しかかったところ、バンパートゥバンパーの接近戦を繰り広げていたトップが入れ替わる。
TGRコーナーからの立ち上がりで、2番手を走行していた中谷選手があっさりkiyo選手に並ぶと、コカコーラコーナー手前で前に出る。
Kiyo選手はレース終盤に向けて、一度様子を見る格好となった。

レースが半分を消化した5周目、トップ争いに動きが出る。
ダンロップコーナーでkiyo選手が、アウトから並ぶと、ダンロップコーナー出口でインを抑える形となりトップを奪還した。マシンが若干接触しながらであったが、辛くも前に出た。
あとは、中谷選手の猛攻をしのぐだけ。そう思われたkiyo選手だが、レースの神様は非情だった。

ファイナルインとなる、レース7周目の最終コーナー。
最終コーナーを立ち上がったkiyo選手が不自然にストレートイン側へ。そのままピットへ入ってしまう。
燃料の残量は、グランツーリスモ上の表示で「3」。燃料が足りなかったのだ。
パフォーマンスポイントに制限を設けた今回のレギュレーションでは、パワー重視にするとマシン重量も比例することになる。パワー重視とした結果、燃料が足りない事態となってしまった。
すぐに給油しピットアウトするも、トップははるか前方。順位は4番手まで後退。戦線から離脱してしまった。

トップでチェッカーを受けたのは、中谷選手。
バトルを繰り広げながらもペースを落とすことなく、後続に大きな差を作っての勝利となった。今シーズンも、「絶対王者」として勝利を積み重ねていくことを予感させる走りだった。
2番手には、昨シーズンから数えて連続2番手フィニッシュとなる今野選手、3番手には初の表彰台となったキラ・アイラ選手が滑り込んだ。
優勝した中谷選手には、後日記念品が贈呈される。

今シーズンも開幕したe-DGMS 2024 by グランツーリスモは、全6戦を予定している。
シリーズポイント制ではないので、なかなか時間がとれない選手でも参加しやすい。
次戦Rd.2は、5月26日(日)。ホンダシビックTypeR (FL5) と鈴鹿サーキットという組み合わせだ。
次戦も熱いバトルに期待が寄せられる。