燃費バトルを制した埼玉自動車大学校の「tubasa-GT-R」選手が勝利!
2026年10月12日(月・祝)に「e-DGMS 2026 by グランツーリスモTechnical College Series Rd.3」が開催され、「MINI R53(ミニ Cooper S '05)」によるレースで、埼玉自動車大学校のtubasa-GT-R選手が勝利。今季初勝利となった。
全5戦が用意されている今シーズンのe-DGMS Technical College Series。
第3戦を迎え早くもシーズンの折り返しとなった。
ラウンド3の車両は、MINI R53(ミニ Cooper S '05)。ダイワグループが過去「MINI CHALLENGE JAPAN」に参戦していた縁もあり、指定された。
コースは、グランツーリスモシリーズファンにはおなじみの「アイガー北壁コース」。
グランツーリスモ7ではアップデートで追加された、非常にテクニカルなコースだ。
13人の専門学校生がエントリーし、フルグリッド。日本自動車大学校が今季初めての参戦となった。
レギュレーションはe-DGMSの特色を前面に出したレギュレーションで、燃料の消費が脅威の50倍。給油の速度が1L/秒に制限された。与えられた燃料でどのように走行するか、そしてマシンのセッティングをどうするか、セッティングと戦略のマッチングがキーを握るレギュレーションとなった。
また今回はゲストドライバーとして、「モトーレン湘南」に2026年4月に入社したフレッシュマンの宮城羅威選手が参戦。宮城選手は、「みらい」として昨シーズン、e-DGMS Technical College seriesに参戦していたOB。昨シーズンはいわゆる「燃費レース」で、初参戦初優勝を挙げた超実力派だ。
「今年のTASラウンドでは2位だったので、忘れ物を取りに来た」と意気込む宮城選手の走りに視線が集まった。
予選。エンジンスワップが認められているなど、マシンのセッティングがかなり自由なレギュレーションであることに加え、予選と決勝でセッティング変更が禁止されていないため、予選はハイスピードアタック合戦となった。ただ、アイガー北壁のタイトでテクニカルなコースは、選手たちを苦しめることとなり、壁に接触したり、スロー走行の選手に詰まったりというシーンが散見された。
タイムがどんどんと更新される中でトップタイムをマークしたのは東京自動車大学校のKimushin選手。その走りは一陣の風が吹いたようで、テクニカルなアイガー北壁の1周をうまくまとめたタイムだった。
2番手にはホンダテクニカルカレッジ関東のhagipiero選手、3番手には東京自動車大学校のMIK-MIKAN38選手が入った。
ゲストドライバーの宮城選手は予選9位。「勝負所で他の選手に詰まってしまった」と振り返る宮城選手は、かなり悔しそうな表情を見せていた。
決勝のスタート。燃費レースということもあり、スタートから数秒で、集団が分かれた。ロケットスタートしたのは、東京自動車大学校の2台、Kimushin選手とMIK-MIKAN38。その後ろに中央自動車大学校の2台、GT Hiro選手とSTR488TT選手が続く。一方、2番手スタートのhagipieroは、シグナルブラックアウトと同時に「エコアクセル」で加速し、2番手の座を早々に譲ってしまった。
オープニングラップ終了のタイミング、先述のロケットスタートを見せた2校4台と、その他のマシンと大きく差が開き始めた。上位4台は燃料を使いタイムを稼ぐが2ピットが必要ないわゆる、「ウサギさん作戦」を選び、その他の選手は、燃費を稼ぎピットストップを1回で済ませようという「カメさん作戦」を選択していたのだ。
童話では、最終的にカメさんが競争に勝利するが、e-DGMSでは果たして…
レース3周目、カメさん作戦を取っている集団に動きが出た。
集団の中で走行していた埼玉自動車大学校のtubasa-GT-R選手が、突然スピードアップ。集団をぐんぐん引き離し始め、「速いカメさん」に変貌を見せた。カメさん作戦の集団は、tubasaGT-Rを必死に追いかける選手もいれば、自分の走りをつらぬく選手もいるなどと、集団は散り散りに。
カメさん作戦の中でも戦術がさらに別れ、レースは見通しが難しい様子となり始めた。
レース5周目、トップのKimushi選手が給油のためにピットイン。ウサギさん作戦では、7分程度の走行で満タンの燃料が底をつくようだ。長い給油を終え、Kimushin選手は9番手でコースに復帰。トップのtubasaGT-R選手との差は1分半程度と表示された。ウサギさん作戦では、次のピットストップまでにこの1分半を挽回せねばならないが、カメさん作戦を取っている車両に詰まってしまっているシーンもあり、やや走りづらそうな環境でひたすらにタイムを削っていく。
レース11周目、すでにカメさん作戦の選手たちはピットストップを終えコツコツと周回数を重ねていた。ウサギさん作戦を取ったKimushin選手は稲妻のような走行でトップを走行し、2番手のtubasa-GT-Rに1分20秒の差をつけていた。ここでレースの残り時間は5分を切っていた。このタイミングでKimushin選手がピットイン。最後のピットストップに入る。なかなか上がらない燃料ゲージをじれったく感じながら、Kimushin選手は92リットルをもってコースに復帰。トップとの差は42秒。残された時間と燃料で、tubasa-GT-Rに追いつくことができるか。ウサギさんの猛攻が始まった。
レースは制限時間の20分が経過したとき、トップを走行していたのは、tubasaGT-R。ウサギさん作戦のKimushinとは10秒以上の大きな差を気づいていた。
それよりも、カメさん作戦を取っていた宮城選手が突如としてtubasa-GT-Rとの差を縮め、その差を4秒としていた。
燃料ギリギリの戦いでトップチェッカーを受けたのは、埼玉自動車大学校のtubasa-GT-R。2番手には挽回及ばず、ゲストドライバーの宮城選手が続く。3番手には燃料に余裕が残っていたのか、ペースを急速に上げた新潟国際自動車大学校のsobayu_100選手が初の表彰台を獲得。そして全体の4番手には同じく最後の巻き返しが光った埼玉自動車大学校のWhat a move選手が入った。ゲストドライバーを除けば、ここまでが表彰台獲得となった。
ところで、最終的にウサギさん作戦の中で最上位だったのは6番手フィニッシュのホンダテクニカルカレッジ関東のhagipiero。今回のレギュレーションではカメさん作戦を選んだ選手が上位となる大勢で、まさに童話「うさぎとかめ」の結果となった。
e-DGMSらしいレギュレーションで、作戦により明暗が分かれたe-DGMS Technical College Series Rd.3。学校別のポイントランキングについては、今回のレースで埼玉自動車大学校が大きくポイントを伸ばし、シリーズチャンピオン争いに名乗りを上げた。
e-DGMSは残り2戦、激化するシリーズチャンピオン争いの行方にも注目だ。
次回Rd.4は11月8日(日)。車両はジープ ウィリス MB '45で、昨シーズンOpen Class Seriesで話題となったダートレースだ。
ゲストドライバーは、Jeepということでe-DGMSではおなじみ石井一輝選手の出場が予告されている。どうぞご期待いただきたい。













