東京自動車大学校の「Kimushin」選手が、天候を読み切ったセッティングで勝利!
東京オートサロンでの戦いから8ヵ月。
熱量高いグランツーリスモファンたちが心待ちにしていた「e-DGMS by グランツーリスモ」の開幕戦が2026年8月30日(日)に開催され、東京自動車大学校の Kimushin 選手が2025年シリーズの開幕戦同様、勝利を飾った。
今シーズンは Technical College Series のみの開催となった e-DGMS は、「学校別ポイント制」を導入。
各レース、選手の順位によってポイントが学校に加算される仕組みだ。
この制度導入に伴って、同校同士の選手によるチームワークや、セッティングの共有、ドライバーの切磋琢磨など、より「学校対抗」のテイストが強くなった。
シリーズの最後には学校別順位が決まる。今後の学校別ポイントにも注目だ。
指定車両は、e-DGMS そしてダイワグループのリアルレースチーム「DGMS」でおなじみ「BMW M2 Competition’18」。コースも、e-DGMSで数多くの熱戦の舞台となってきた、富士スピードウェイがチョイスされた。
レースは14名の自動車整備士養成学校在学生がフルエントリー(出走13名)となった。
2026年になって初開催、すなわち新学期ということもあり、エントリーリストには初参戦の選手の名前が躍る。
その数、なんと6名。新たなスター選手の誕生に期待だ。
レギュレーションは、セッティングがかなり自由となっていた。PPの制限こそ定められたが、多くの制限は設けられなかった。ただ、天候が「R05 雲の多い 雨」に設定されたため、ウェット路面に合わせたPP設定にするのか、それともドライ路面にも対応できる余力を残すのか、天候が大きなカギを握るレギュレーションとなった。
予選開始時は必ず雨が降る設定のため、各選手はヘビーウェットの中でタイムを刻んでいく。
5分の制限時間の中で、残り1分30秒というところで路面の状況がどんどん良くなってきた。
路面の水量がみるみる減っていく中で、埼玉自動車大学校の tubasa-GT-R 選手からチェッカー。
後を追うように、コントロールラインを通過する選手たち。路面状態が良くなった影響で好タイムの連続。
タイム更新合戦を制したのは、最後にチェッカーフラッグを受けた中央自動車大学校の Hiro 選手。
履いていたヘビーウェットタイヤが、チェッカーフラッグ直前の路面コンディションとうまくマッチし、自身初のポールポジションを獲得した。
2番手、3番手には、新潟国際自動車大学校のいわ選手、東京自動車大学校の R.S. 選手が入った。どちらも初参戦の選手だ。4番手以降は、東京自動車大学校 Kimushin 選手、神奈川総合大学校アジパン選手と続いた。
決勝のスタート。設定どおり、大粒の雨が路面を叩いていた。
シグナルオールレッドで全員が息を止めている瞬間、ポールスタートの Hiro 選手のマシンがこらえきれずに動いてしまったように見えた。その瞬間スタートが切られたが、Hiro 選手は動揺からか、なんとスピンを喫する。
開幕戦ポールという重圧がのしかかり、早くも勝負権を失ってしまった。
「開幕戦の予選は波乱が起こる」というのはレース界ではおなじみのジンクスだ。
オープニングラップの1コーナー = GRコーナーは、雨のスタートをしっかり決めた選手たちが接近戦を繰り広げる。
4番手スタートの Kimushin 選手、2番手スタートのいわ、6番手スタートの新潟工業短期大学の裏命。選手、そして8番手スタートのホンダ テクニカル カレッジ 関東の hagipiero 選手が集団の先頭を狙って火花を散らす。戦いは ADVAN コーナーからダンロップコーナーへと移り、トップに躍り出たのは hagipiero 選手。東京オートサロン大会ウィナーの hagipiero 選手がその実力をオープニングラップから知らしめた。8番手スタートからトップを奪取したドライビングはあっぱれである。
トップの hagipiero 選手が2番手の Kimushin とのマージンを2秒以上に広げていたレース3周目。
走行している車両のワイパーが一斉に止まる。雨が止み、雨雲はその姿を消していた。
トップの hagipiero 選手はヘビーウェットタイヤ、2番手の Kimushin 選手はインターミディエイトタイヤを選択していた。このまま雨が降らなければ、ヘビーウェットタイヤは熱に苦しむこととなる。
hagipiero 選手が逃げ切るか、Kimushin 選手が追いつくか。その結果は、レースの神様と天気の神様のみぞ知ることとなった。
レース4周目、路面の水がだんだんと引いていき、路面の状況が良くなってきていた。
2番手の Kimushin 選手のインターミディエイトタイヤが本領を発揮し始め、hagipiero 選手のラップタイムをおよそ1秒上回っていた。
2秒以上あったその差が1秒に縮まって迎えたGRコーナー。乾き始めた路面に合わせブレーキングポイントを奥に設定していた hagipiero 選手、止まり切れずオーバーラン。
Kimushin 選手がここでトップとなった。
路面はハーフウェットといえるような状況になったレース9周目、インターミディエイトタイヤの Kimushin 選手は独走状態に入っていた。
一方、ヘビーウェットタイヤの hagipiero 選手はタイヤが悲鳴を上げ始めていた。ライフゲージがみるみる減少していく中で、雨を待ち続けた。
3番手を走行していた R.S. 選手は、インターミディエイトタイヤで hagipiero 選手を追いかけるがその差は8秒。その背中は遠かった。
制限時間20分が経過し、見事トップチェッカーを獲得したのは、東京自動車大学校の Kimushin 選手。2025年開幕戦以来の勝利だ。
2番手は、ホンダ テクニカル カレッジ 関東の hagipiero 選手。そして3番手には東京自動車大学校の R.S. 選手。
東京自動車大学校は 1-3 フィニッシュとし、学校別ポイントを見ても開幕戦から大きな差を付けた。
開幕戦から「歯ごたえのある」レギュレーションで、選手が実力を見せた e-DGMS Technical College Series Rd.1。
雨に泣いた選手もいれば、晴れ晴れとした表情で勝利した選手もいて、天気というものがレースに与える影響を強く実感したレースだった。
次回 Rd.2 は9月23日(祝・水)。車両は GT by シトロエン Race Car (Gr.3) /鈴鹿サーキットということで、本格的なマシンによるハイスピードバトルが見られそうだ。
次回もどうぞご期待いただきたい。













